臨海斎場落ち穂拾い by渓流ファン様

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管理人のコメント
 この記事をUPする頃には稼動開始となるであろう臨海斎場。今思うと、これまでに
色々な方から数々の詳細なレポートを頂き、寄せられた情報量としては当サイト一でしょう。
本当にこの施設の記事だけで一つの”ドキュメント特集”が作れそうなほど掲載内容的には
大きな存在になりました。管理人は結局一般公開に行くことが出来ませんでしたが、皆様の
おかげでこうした臨場感あふれる画像を自宅で見ることが出来て本当に感謝しております。
1月15日の本稼働以降も、隠蔽される事なく開かれた施設になることを期待したいと思います。

以下、渓流ファン様のレポート

*画像をクリックすると拡大画像が別ウィンドウで開きます。

  

最終日、ギリギリセーフで見学会に滑り込めました。

火葬炉等はすでに他の皆様が詳細に報告しておられますので、
当方は落ち穂拾い的なネタを投稿させていただきます。

まず、施設の正体(?)から。
宿泊機能がありますので、ここも立派な「簡保のお宿」ですね(大ウソ)

この銘板は建物西南端近く、式場棟の入り口脇にひっそりと嵌め込まれていました。




  

炉室内部から見た、炉前ホールです。
2つ並んだ出入り口は、将来の炉設置用スペースに設けられた化粧扉回りの石枠です。
現在は火葬炉数8基ですが、2基増設して最大10基まで拡張出来るそうです。




  

化粧扉脇の壁面(炉前ホール奥壁の背面)に置かれた、
五徳冷却用の金属台と、五徳を取り外す為の金具です。




  

御遺体の冷蔵保管室(霊安室)の様子です。
大型の保管庫(4体)と、普通の保管庫(12体)
からなります。
炉同様、御遺体(棺)のサイズに合わせてあるのですね。




  

冷蔵保管室の前室は「面会室」として御遺族が保管中の御遺体をうかがえるようになっています。
(利用案内によれば、運用上は、この部屋から霊安室に向かい焼香するだけだそうです。
御遺体を保管庫から引き出しての対面は原則しないそうです。)
4メートル四方ほどの比較的小さな、シンプルな部屋でした。




  

収骨室前室に設けられた自動お浄め(手洗い)装置。

アーチの中央から垂れ下がった大理石の柱の真下に手を差し入れると、
自動的に水が滴り落ちてきます。手を引っ込めると止まります。
前室の左右に計2ケ所設けられていました。

東山聖苑にも同種の装置があり、
こちらは収骨ホールからの退場室に設けられていて、
人が入室すると赤外線センサが感知、水盤に水を流す仕組でした。




  

火葬炉本体(右、レンガが見えます)と前室(左)との空隙の状況です。
断熱扉を下ろす為の空間は意外に広く、20センチはたっぷりありそうに見えました。
宮本工業所の方にお伺いしましたが、
断熱扉解放時には火葬炉・前室ともにブロワーで負圧(吸引)をかけるため、
ここからの臭気の漏れは少ないそうです。




  

火葬棟入り口、エントランスホールの状況です。

今回、4日ある見学可能日のすべてが平日でしたが、
どうやら主な狙いが業者の皆様向けのイベントだったためらしいです。
一般見学用に1日ぐらい休日(土曜でも可)を当ててもらえたら良かったような気がします。




  

葬儀式場棟エントランスホールの壁に設置された、
太陽光自家用発電の表示板です。

施設職員の方が説明してくださいましたが、
ここはトイレの照明もセンサ感知による自動点灯・消灯式。
利用者が居なければトイレは真っ暗です。
(入ると真っ暗なトイレがいきなり明るくなるので、びっくり。)
エスカレータも同じくセンサ自動運転・停止方式。
その他照明などもふだんは極力節電消灯し、省エネと経費節減に努める
方針なのだそうです。
見学会中はとても明るく、全室・各エリアとも電灯が煌々とともされていましたが、
期間中だけの特別のはからいだそうです。




  

もうひとつの「煙の行方」……追いやられる一方の愛煙家。
公共施設である以上、ここも例外ではありません。
待合室、遺族控え室などほとんどの部屋が禁煙で、
喫煙はここ2階エスカレーター脇の場所でが原則です。
喫煙コーナーには吸引式空気清浄装置が据え付けられています。
同じ煙でも、こっちには再燃装置はさすがにありません。
(しかし、富士の鳴海社長が初の直上再燃炉を見学者に説明したとき、
燃えさしのタバコの煙をライターの炎で消して見せ、その原理を説明したのですよね。)




  

実は、ここが一番見たかったという遺族控え室です。
和室4畳と8畳の続き間、洋式トイレ、ミニキッチン(冷蔵庫やポット付き)、
洗面所、ユニットバス、おまけに緑化された屋上ガーデン(専用ベランダ)
まであるという、誇張でなくて「旅館並み」の設備です。

通夜に伴う宿泊は原則5名まで許されるそうです。
合計12畳ありますから、十分に泊れますね。
(それ以上の宿泊は、事情に応じて勘案されるとか。)




  

こちらは4畳の様子です。
遺族控え室の機能として、遺族や親族の休憩・談笑や更衣・食事等の他に、
幹事役や葬儀屋の方達を交えての会計や式次第の打ち合わせ等の場という
ものもありますので、別々に使える続き間はとても有り難いのです。




  

1階に置かれていた縮尺1/300の模型です。

施設稼動時には、日焼けによる褪色や劣化防止の為に
日光の差し込まない壁際へと移動される模様。
(職員の皆様で、そのようにご相談中でした。)
とても良く出来た模型ですので、大切にしていただきたいものです。




  

日の傾きはじめた火葬棟入り口。

年越しを挟んで計4日間に渡った臨海斎場見学会も、
余すところ10分余りという時刻でした。

数日後には、いよいよ本格稼動となります。
(2004年1月15日から)




  

同じく退場直前に撮った施設全景。
日も傾き、もはや人の姿もまばらでした。

この施設が、末永く立派に運営されることを祈ります。




  

公共施設に各種の芸術作品がモニュメントとして、
また意匠の一部として飾られることは良くありますが、
現代建築の最先端を行く新型火葬場もその例外ではありません。
むしろ、積極的にそれらの作品が取り入れられ展示される傾向にあるようです。
例として山武広域斎場の「大地に眠る」。
水戸市営斎場の「時の風」「たゆまぬ歩み」。
さくら斎場の「光の詩(ステンドグラス)」など。

ここでは、臨海斎場に展示されている作品を3点ほど。
人間の一生をモチーフとした作品群だそうです。
まず、施設屋外、自動車進入口正面(式場入り口脇)にある石の彫刻です。

タイトルは「再生」。

ここは転生の場への入り口。




  

火葬棟エントランスホールから炉前ホールへの仕切り壁に嵌め込まれた
4枚の縦長のレリーフです。

タイトルは「記憶の積礎(せきそ)」。

積み重ねられた人生の記憶。世代の思い出。




  

最後に、エスカレーターホール吹き抜け、収骨ホールからの出口上方の天井を飾る作品。
京都在住の浜田様なるお方の作品だそうです。

タイトルは「空奏(くうそう)」。

空に還った者たちが奏でる、生ある者たちへと語りかける天界の音色なのでしょうか…。

★各作品を快く御説明くださった組合の、おそらくは責任ある地位にあると思われますお方に、
あらためて感謝申し上げます。




  

臨海斎場の式場関係の画像です。
まずエントランスホール。かなり広いです。
式場は70席用が4室並んであります。
実際は大部屋2つを可動間仕切りでそれぞれ2室に分けたという作りです。
間仕切を取り払えば倍の広さ(140席)で使えるという訳です。




  

式場入り口です。
左手の壁は可動間仕切。隣室とつなげば大式場に早変わりします。
右手はこの式場専用の退出通路です。
退出通路脇の壁面には、会葬者に渡すお返しの品物を並べる為の棚が
設けられています。




  

入り口脇に設けられた受付用テーブル。
背後の壁も可動間仕切です。
専用のクロークなどはありませんが、
ホール脇の小部屋にコインロッカー(コイン返却式)が少しあります。




  

70人収容の式場内部です。
奥が一段高くなり、祭壇用のスペースとなっています。
落ち着いた内装と照明です。




  

2階にはお清め(通夜ぶるまいや精進落とし、初七日など)に使える会葬者控え室が
4室並んでいます。
裏手には業者の為のパントリーなどが設けられている模様です。
収容人数はイス席で64人、立食で80人程度だそうです。
やはり可動間仕切を採用し、隣室とつなげて使えるそうです。
この部屋も禁煙だそうです。(利用案内の隅にそう書かれていました。)
お清めは一番、タバコが吸われそうな場面ですから、2階にももう一ケ所ぐらい
この近くに(あと1階の式場エントランスに)喫煙コーナーが欲しいですね。

天井がやたら高く感じられましたが、たしかこの部分だけ鉄骨造だったと思います。
(自分は建築開始直後、ここが火葬炉室上部になるのかと勘違いしてました(笑))




  

こちらは待合室です。

丸テーブルが並んでいます。
収容人数はイス席で54人程度とされています。
なお、禁煙です。




  

2階部分に設けられた細長い共用待合ロビーです。
炉前室エントランスホールのほぼ真上あたりです。
ソファが並んでいますが、建物北端よりには衝立を挟んで
テーブルと普通のイスを並べた区画もありました。

胎児のご火葬、病院委託や行旅死者(不詳様)など、
色々な利用形態を考えているのだと思います。




  

来場した会葬者向けにも更衣室とロッカーが設けられています。
普段着で来て、ここで礼装に着替える事も可能。
なかなか親切な作りです。
式場エントランスの脇、電話室の奥に並ぶロッカーです。




  

館内案内です。
平面図を垂直に記した縦長と水平に記した横長の2種類があり、
これは横長のものです。




  

収骨室の内部です。
白を基調とした明るい石造りの空間です。
同時に3組ぐらいが収骨出来そうです。

隣室(準備室)で台車からトレーに移されたご遺骨は、
職員さんと御遺族代表(確認役)と共に奥の通路からこの部屋へと入ってきます。




  

この施設では、火葬料金に収骨容器一式(骨壷、桐箱、骨覆い、風呂敷。
名入れサービス付き)が含まれるそうです。




  

1階エスカレータ脇では臨海斎場の模型と並んで、
「収骨容器セット」も展示されていました。
車椅子に近い一番大きな容器が7号だそうです。
最小の容器は3号でした。
分骨用などにもっと小さなものもあるのでしょうね。




  

炉に関しては、アルマジロ様や東博君様がすでに詳細なご報告をされておられますので、
当方がここに挙げられる写真はほとんどありません。
(というのは言い訳。実はセットを間違えてボケまくった:笑)

炉室の一番南よりにある1号炉の側面です。
もう一方の端の8号炉と共に、
高さ・幅・長さで50×65×210センチの棺まで火葬可能な大型炉です。
炉体ケーシングから突き出しているのはデレッキを寝かせ置くための突起でしょう。




  

1号炉の主燃バーナー回りです。
宮本工業所の方がご説明くださいましたが、
背面にバーナー3基を横に並べたこともあるそうです。
複数バーナーの場合、台車式ではどう配置するのか疑問でしたが、
おかげさまで謎が解けました。
炉体側面に左右1基づつ設置かと思ってましたが、違うそうです。
複数バーナーですと、角度と照準を変えて御遺体の複数の部分を同時に
焼くことが出来るのだそうですが、やはり火力オーバーでご遺骨が残りづらくなるとか。
燃焼時間をとるか、ご遺骨の仕上がりをとるか、難しいところなのでしょう。

また、臨海斎場は建物・火葬炉設備ともに最新ではあり、
太陽光発電や雨水利用のトイレなど省エネにも努めた施設ですが、
同時にコストも初期投資・運用共に節減しようとしています。
建物も綺麗ですが、無駄に豪華という訳ではありません。
火葬炉もあえてオーソドックスな単数バーナー炉を採用したのでしょうね。
(やっぱり複数バーナー炉は特別仕様だけに高いみたいです。)
設置にあたった特別区5区の財政事情(どこも厳しい)や、
もしかしたらですが、民間企業である東博桐ヶ谷斎場の業務を、
圧迫しすぎないようにという配慮があったのかもしれません。




  

収骨準備室には、なぜかイスとテーブルが片隅に置かれていました。
御遺族代表や葬儀業者さんの為でしょうか?

搬送台車は2種類あり、写真中央に写っているのが棺用。
右手のそれが火葬台車用だそうです。
高温の台車を安全に移送するために周囲をステンレス板で囲んであります。


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