管理人のコメント
火葬場に代表される”迷惑施設”は、建設時も用地取得に非常に苦労するのは
周知の事実ですが、移転後の用地運用にも同じような問題が発生する事をこの
レポートは物語っております。 グラウンド、公園、公民館、各種公共施設など...
一般住宅地として民間に分譲されたケースは全国的にもあまり例は無いのでは
ないのでしょうか...管理人が知り得る唯一の事例は「旧東博砂町」位です。
それにしても沼津の廃三昧はスゴイですね、関東近辺に残る数少ない穴場だと
思います。画像から推測されるに、凝灰岩で出来た風化した炉体が鬼気迫る様相を
醸し出して、実際に現地に行って探索してみたくなりました。
以下、元練馬区民様のレポート
火葬場跡地というと,とかく転用がむずかしく,なかなか開発が進まないケースもありますが,
周辺が市街化されたため移転を余儀なくされた例では,比較的簡単に,公共施設に
転用されていたりもします。 今回は,静岡県の例を紹介します。
*画像をクリックすると拡大画像が別ウィンドウで開きます。
沼津市の廃三昧
まず最初に,東部の主要市,沼津市の廃三昧です。
アルマジロ様ご投稿の,中瀬町にある沼津市斎場は1911(明44)年に,
それまでの千本浜の野焼きや火屋から移転して完成したものですが,
沼津市の地図ではこの斎場のほかに,「口野」と「獅子浜」にも火葬場の表記があります。
以前から気になり,足も運びましたが,「ああここが跡地か」と更地を見て勝手に思いました。
それでも,何か供養塔などの手がかりがないか,再訪してみることにしました。
このうち,「口野」は山あいの更地のような部分が2箇所あるも,やはり手がかりがなく,
探訪は断念しました。
ところが,「獅子浜」は,静浦中学校への車道の途中から谷あいの分かれ道の急坂を登ると,
以前は椎茸栽培の倉庫が跡地の一角を利用しているのかと考えた場所の少し脇の山の斜面に
少し潜る形で,寝棺用の廃三昧と思われるものを見つけました。 東京からも130km程度の位置に
残存する三昧はまずないでしょう。 ただ,ここは沼津市斎場より新しい気もするのですが,
当時は1つの村でもあり,また自動車交通の普及していない当時では,
沼津市斎場まで行くことも困難だったのでしょう。
少し離れて正面から
炉前から山の斜面にかけて屋根がありますが,トタンは酸化し,木の柱も風化しています。
炉に近づきます。
脱落した鉄の扉があります。 少しわかりにくいですが,その影に焼香台も残されています。
炉の内部は,鉄の火格子があり,奥には穴が見えました。 おそらく燃料は薪で,
奥の穴は煙道と考えられます(いわゆる炉裏ではないでしょう,山の斜面ですから)。
裏山に少し登ります。
蔦の絡まったコンクリート筒が煙突と思われるも,それにしてはきれいすぎるとも思いました。
三島市の火葬場跡
沼津市の東隣,東海道新幹線の駅もある三島市です。
かつての火葬場周辺は,急速に宅地化が進みました。
現在は,ここからさらに北に1km進んだところに移転完成した「みしま聖苑」を使用しています。
富士市の火葬場跡
沼津市の西隣,富士市です。
位置的には,市の北部に偏った,ちょっと不自然な位置にありました。
現在は,西富士道路高架脇の斎場を使用しています。
富士宮市の火葬場跡
富士市の北隣,富士宮市です。
市街地の北端にありました。 写真ではわかりにくいですが,
高い木の先の少し左の敷地端に,観音像があります。
火葬場だったころからのものと考えられます。
現在は,富士山スカイラインに向かう途中から分かれた先の,
富士山外輪山の天母山頂上付近,奇石博物館の隣にある
富士宮聖苑を使用しています。
由比町の火葬場跡
静岡市の東隣で桜えびの産地,由比町です。
蜜柑畑の中にありました。 跡地には供養塔が建てられました。
現在は東隣の蒲原町,富士川河岸の庵原斎場を使用しています。
静岡市の火葬場跡
日本一面積の広い市,静岡市です。
現在の静岡市は,旧静岡市と旧清水市が合併した,2003(平15)年の市制施行となっていますが,
旧静岡市は1889(明22)年市制施行でした。 ところが,静岡火葬場は,それより前の,
1886(明19)年に,春日3丁目に建設されました。 こんな場所によくあった,と驚くほど狭い敷地です。
1969(昭44)年,静清バイパス安倍川大橋の北西に静岡斎場が完成するまでありました
(当時はバイパスがないばかりか,安倍川右岸の県道も上流側へは未開通でした)。
跡地は現在,障害者福祉施設となっています。
藤枝市の火葬場跡
静岡市から西へ20kmの位置にある,藤枝市です。
旧市街地北東部に,蓮華寺池公園がありますが,その裏山の反対側,
若王子2丁目にかつての火葬場がありました。 現在は,すぐ隣まで住宅がせまっています。
またすぐ傍らには教会もあります。 現在あるのは「ほったて小屋」ですが,
防災倉庫として使用されているようです。